FUTのデメリットを考察 ほとんど問題にならないものばかり

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FUTのデメリット

前回の記事では
FUEのデメリットについてお伝えしたので
今回はその流れでFUTのデメリットについて
深掘りしていこうと思います。

探ってみて改めて思ったのは
ほとんど仕方ないレベルの
欠点しかなくほぼ特徴といっても
過言ではないってことですね。

・FUTの特徴のおさらい

FUTは現在考えられうる植毛法として
最適なものとして1990年代後半に
登場した術式です。

正式名称はフォリキュラーユニット
トランスプランテーションといいます。

自毛植毛といったら後頭部をメスで切る
というイメージが強いと思いますが
FUTがまさにそれに当たります。

長方形型に頭皮を切り取り、
その移植片を顕微鏡を用いて
丁寧に株分けするという手法です。

メスで切るということで
どうしても痛いとか怖いという
イメージが付き物のFUTですが
むしろこちらが主流の方法です。

しかし、日本ではFUEが主流のような
風潮となっていて、FUTは古いかのように
紹介されることも少なくありません。

・FUTのデメリットの深掘り

ではFUTの問題とされているポイントを
深く考察していきたいと思います。

確かにFUTにもデメリットといえる部分は
いろいろあります。

それをざっと挙げると、
線状の傷跡が残る、縫合しないといけない、
費用がかかる、手術に時間がかかる、
といった感じです。

その中でも代表的といえるのが傷跡ですね。

FUTは移植片を切り取る必要があるので
線状の傷跡がどうしても残るのは確かです。

縫合もする必要があるので、
下手すると線路のような形の傷跡が残り
見た目が悪くいかにも痛々しいですね…。

しかし、その欠点はほぼ解消されています。

傷跡を全く残さないのは無理までも
傷跡と既存毛を一体化させるような
トリコフィティック縫合法などの技術があり
スキンヘッドでもない限りまずわかりません。

また、ドナーを特定の場所から
集中して取ることにより、
後頭部全体がまばらに薄くなる
心配がないという隠れたメリットがあります。

もう一度植毛を受ける際にも
ドナーがしっかり取れるうえに
最初の傷跡付近から採取すれば
二本傷を防ぐこともできます。

お坊さんやスキンヘッドにこだわりがある方で
ない限り傷跡の心配は無用と言えます。

痛みは多少残る程度で済む場合も多く
突っ張り感も数日で消えるようなので
欠点と呼べるかどうかは微妙なところです。

次に費用について。
たしかに保険が効かないことから
高くついてしまうことは避けられません。

ただ、FUTは1グラフトあたりの費用が
FUEの半額が相場になっているので
そう考えると最もリーズナブルな手法です。

しかも顕微鏡を使って丁寧にグラフトを
分けていくので毛根切断率も低く、
最先端と宣伝されているFUEよりも
かなり優位であることは確かです。

手術に時間がかかるのは
株分けの作業が入るからですが
そこで定着や発毛の確率が左右される
とても重要なターニングポイントとなります。

ですから時間がかかるのは
デメリットというよりも
仕様といったほうが適当かもしれません。

・その欠点は果たしてどちら側のこと?

このように、FUTのデメリットというのは
ほとんど大したことじゃないのが
お分かりいただけたと思います。

あえてもう一つ挙げるとしたら
実は技術力が高いということです。

FUEは毛根部分が見えないことから
ドナーの採取がとても難しいので
そっちのほうが難易度が高いという
イメージがついてるかもしれません。

しかし、FUTも移植片を切り出す際に
既存毛を傷つけないよう細心の注意を払って
やらなければいけません。

それに株分けも顕微鏡を使うほど
細かい作業の連続になるので
医師だけでなく熟練のスタッフも
必要になってきます。

植毛は本来チーム作業なのです。

近年は機械を導入するクリニックもありますが
それは良い人材を育てる意思がないか
ただ時短を目的にしてると言われても
仕方ないかもしれません。

他の事柄でも共通してますが
そのメリットとデメリットは
「誰にとっての」を考えるのが鍵です。

患者にとってなのか、
クリニックにとってなのか。

そう考えるとまた違った視点で
物事が考えれるようになると思います。

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