トマトはリコピンが多い事から育毛に良いと言われる野菜ですが…

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野菜は健康維持や増進に必要不可欠な食べ物です。

特に緑黄色野菜は栄養価が高いので
現代人に不足しがちな栄養素の多くを摂取でき、
間接的に育毛に貢献してくれる重要な食べ物になります。

緑黄色野菜といってもいろいろありますが代表的なもののひとつがトマトです。

色が濃くて姿形が愛らしいことなどもあってか
とても目立つ存在であり世界中で食されています。

品種改良が盛んな特徴もあり8000種類以上の品種があると言われ、
料理や加工食品に使われることも非常に多い野菜です。

そのためトマトが嫌いな人でも口にする機会が多いので
最も人類が摂取している食べ物のひとつかもしれません。

ではトマトに含まれる栄養素を見てみると、
意外にもそれほど特筆するほど多く含まれてるものはなく、
どれも適度に満遍なく含まれている感じです。

もちろん品種によってはバラつきがあると思いますが、
普段スーパーで売っているトマトは特殊なものはほとんどないので
これといった特徴がないといっても差支えはないでしょう。

100g中9割以上が水分で炭水化物が4%弱、
脂肪とタンパク質はいずれも1%以下で、
あとはビタミンとミネラル各種が占めるというふうに
全体的に見ると他の野菜より見劣りする感じがあります。
(ミニトマトの方が若干栄養価は高いです)

ちなみにβカロテンの量は100g中450μgほどで
緑黄色野菜の基準である600μgに届いていませんが
トマトは日常的に食べる機会が多いことからそれに分類されてます。

・トマトと育毛を関連付ける根拠となっている成分

ではトマトが育毛と関係していると言われる理由は何なのかというと、
おそらく多くの方がご存知であるリコピンです。

リコピンは野菜に含まれる色素の一種で、
非常に強い抗酸化力を有する物質として知られています。

トマトが赤いのはリコピンを多く含むからであり、
しっかり熟したほうが含有量が高くなる特徴があります。

抗酸化力が強いということは体を活性酸素の害から守ることになり、
結果的に育毛に貢献するのでは?という理屈です。

確かに抗酸化力が強い栄養素を摂取することは育毛的にとても重要です。

髪は細胞が分裂することで伸びていくのですが、
活性酸素は細胞の働きを悪くして各種臓器に悪影響を与えます。

直接毛母細胞(髪になる細胞)が攻撃されなくても、
他の重要な臓器の働きが弱まれば体中に毒素が蔓延し、
結果的に育毛にブレーキをかけることになります。

トマトなどに含まれるリコピンは非常に有用な抗酸化物質ではありますがそれを多く摂れば育毛になるとは限りません

ということで直接的にも間接的にも活性酸素は髪に悪いものなので
抗酸化物質は育毛のキーとなると言っていいと思います。

しかし抗酸化物質は他にもいろいろあるので、
リコピンばかりに固執する必要もありません。

おそらく抗酸化力が強いから注目されるようになったと思いますが、
βカロテンやビタミンC・Eなども体にとって必要なものであり
それより何倍も強いからそれより良いというのは少々乱暴な理論です。

そしてリコピンの摂取法に関するアドバイスにも多々問題があります。

リコピンは生のトマトをそのまま食べるより、
加工食品のほうが多く含まれ吸収率も高いなどと伝える媒体が多いのですが、
それでは食べ物本来の栄養を取り込むことができません。

加工食品では製造過程(加熱処理など)で多くの栄養素が失われてしまう上に
余計な添加物もついてくる可能性が高くなってしまいます。

よってジュースを飲んでればOKとは到底言えません。

極めつけはトマトケチャップに関してです。

トマトケチャップは定番の調味料となっていますが、
実は糖質量がかなり多いということはご存知でしょうか?

大体大さじ1杯(15ml)で約4.5gもの糖質が含まれており、
それだけで角砂糖を1つ食べたことになります。

リコピンを十分摂取するには大さじ4杯摂ればいいという人もいますが、
それでは糖質過多になって本末転倒となってしまいます。

糖質の摂り過ぎは健康にとって一番悪いことのひとつであり、
体がどんどん老化していくことになります。

ケチャップの種類によっても糖質量は左右されると思いますが、
基本的にケチャップというものは甘いものなのでどちらにしろ注意です。

本来人間は生の野菜を丸ごと食べるのが理想ですので、
ひとつの要素に惑わされることがないようにしてほしいと思います。

1日のリコピンの摂取量の目安は15mgと言われますが
それはどのような根拠があるのかは不明です。

ちなみにリコピンはトマト以外にもグレープフルーツ(ルビー)や
西瓜(すいか)、柿、ピーマン、茄子(なす)、
サクランボなどにも含まれてるのでトマトに固執する必要もありません。

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⇒ 野菜と育毛の関係の考察まとめ