アスパラギン酸と育毛の話|コラーゲンやエネルギーの生産

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アスパラギン酸と育毛

アミノ酸の一種であるアスパラギン酸は
エネルギーの産生や毒素の排出、
タンパク質の合成など多彩な役割がある栄養素です。

野菜のアスパラガスから発見されたことで
その名がついたというそのままの由来があり、
旨味の成分のひとつとしても知られています。

コラーゲンの合成や毛母細胞の増殖にも良いと
言われていることから一部の育毛剤にも
配合されているようです.

そのことから他のアミノ酸よりも
ちょっとは育毛との関連が深そうかな?と思われるので
これからいろいろ考察していこうと思います。

・アスパラギン酸と健康や髪との関係

アスパラギン酸の基本情報から探ります。

まずはエネルギーの産生から。

アスパラギン酸はクエン酸回路という
体内でエネルギーを生み出す仕組みに
働きかける特徴があります。

それにより乳酸の蓄積を防ぎ
筋肉の疲労や頭痛などの症状を防ぎます。

運動する人にとっては
特に重要な栄養素のひとつとなるでしょう。

そして毒素の排泄について。

アスパラギン酸はアンモニアと結合し、
アスパラギンに変化する性質があります。

両者ともにアミノ酸の一種ですが、
アンモニアがあるかないかの違いです。

アンモニアは刺激臭があることや
人間にとっては毒素となることは有名です。

神経伝達物質の働きを阻害したり、
肝臓の機能が衰えることで無毒化が遅れると
肝性脳症などを引き起こす可能性があります。

タンパク質や尿素の分解によって生じるので
その都度無毒化をしなければならないので
健康維持にとても重要だということがわかります。

アンモニアはエネルギー生産工場である
ミトコンドリアにも害を与えるため
そういう意味でも免疫や疲労の蓄積に繋がります。

薄毛の人はミトコンドリアにも問題があると
言われることもあるのは、
慢性的にアンモニアなどの毒素が
体内をめぐっているとも考えられます。

アスパラギン酸は細胞のビタミンやミネラルの
バランスを整える役割もあります。

慢性的なストレスは栄養素を欠乏させ、
エネルギー効率も悪くなるものなので
アスパラギン酸はそれを防ぐ役割もあります。

そしてエネルギーの産生に関わるということで
毛母細胞や肌の新陳代謝にも良いと言われています。

抜け毛が起こるメカニズムのひとつに
コラーゲンの不足(分解)が進むことがわかってるので
アスパラギン酸は育毛的にも良いのではないか、
ということから密かに注目されています。

育毛を促すのか、単に抜け毛を予防する程度なのか、
その点は未知数な部分が多いですが、
全く意味がないとは言えません。

ただ他の栄養素と同じようにそれだけが
育毛メカニズムの根幹となってるわけではなく、
他の栄養素との相互作用が基本であることを
忘れてはいけません。

つまりは間接的に大事というごく自然なことを
いつも意識してほしいということですね。

他にも動物実験において
インスリン抵抗性の改善が見られたこともあることから
糖尿病やその予備軍にも良い効果を発揮しそうです。

が、それも悪い要素を排除しなければ意味がない
ということも忘れないようにしましょう。

普段から甘いものばかり口にしてませんか?

・アスパラギン酸は人工甘味料の原料でもあるが…

補足的な情報ですが、
栄養素は食べ物から摂取するのが基本中の基本で
サプリに頼りすぎるのはよくないことは常識です。

アスパラギン酸はアスパラガスから
発見されたといってもアスパラガスに豊富に
含まれているというわけではありません。

むしろ全体からみると含有量はちょっと多い程度で
本当に多いのは大豆や魚介類、肉類あたりで
他のアミノ酸と同じく色んな物に含まれてます。

また、勘違いしてほしくないのは
アスパルテームについてです。

それは人工甘味料のひとつで
人体に有害であることはあまりにも有名です。

その主な原料はアミノ酸である
フェニルアラニンとアスパラギン酸となってますが、
決して体にいいわけではないので注意しましょう。

アミノ酸に限らず栄養素というのは
基本的にゆっくりいろんな代謝を経て摂取するもので
ダイレクトに摂るものではありません。

そのような人工甘味料のような物質は
ダイレクトに栄養素を体に取り込むことになり、
神経が過剰に反応してしまうなどのリスクがあります。

他にもアスパラギン酸と同じく
うまみ成分として有名なグルタミン酸も、
似たような物質にグルタミン酸ナトリウムがありますが
それらは似て非なるものです。

食べ物から栄養を摂るといっても
まがいものを口にいれていては
育毛どころの話ではなくなります。

アミノ酸だからといって
なんでも口にしていいわけではないので
加工品は特に注意しましょう。