AGAの黒幕と言える5αリダクターゼの分泌も遺伝の関係が深い

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脱毛症の中で男女共圧倒的に
症例が多いのがAGA(男性型脱毛症)です。
(女性の場合はFAGA(女性男性型脱毛症)という)

男性ホルモンの一種であるテストステロンが
5αリダクターゼという還元酵素により
ジヒドロテストステロン(DHT)に変換され
ヘアサイクルを乱すことにより起こります。

今回は還元酵素について触れていこうと思います。

5αリダクターゼはI(1)型とII(2)型があり、
I型はほぼ全身の細胞に存在しています。

テストステロンは筋肉の発達、性欲を出す、
男性らしさなどの精神面に関わったりと
様々な役割がある重要なホルモンです。

しかしアンドロゲン受容体(男性ホルモンレセプター)と
結合性が悪いため還元酵素によって
DHTに変換させて各々の器官へ
作用しやすいようにしているのです。

一方II型のほうはごく限られた部分にしか存在しません。

外陰部の皮膚、前立腺、精嚢(せいのう)、
そして髭と前頭部の毛乳頭細胞です。

※精嚢とは前立腺の後ろにある
大きさが5cmほどの袋のような器官で、
精液の7割を占める精嚢液を分泌する。

II型で作られるDHTのほうが
より強力な作用があると知られており、
AGAの黒幕ともいえる存在です。

それを阻害することがAGAを治す
最良の手段だと言われています。

しかし同じく阻害薬(プロペシアなど)を
服用したとしても個人差が出ることも知られています。

その原因は遺伝です。

遺伝は男性ホルモンレセプターとDHTとの
結びつきやすさなども関係してますが
5αリダクターゼの分泌量にも
関係してるといわれています。

分泌量が多いほどDHTも多く産生されるので
脱毛症が顕著に現れてしまうと考えられます。

今のところ薄毛に関する遺伝情報は
全てわかっているわけではないので
遺伝子治療的なことはまだ確立されていません。

現在のAGA治療は5αリダクターゼを
いかに阻害するかにかかっています。

参考

・AGAのメカニズムの詳細

・DHTの悪い話と良い話

・男性ホルモンの感受性について