チーズはお菓子やピザなどのファストフードから
ヨーロッパの料理まで幅広く使われる大人気の食材で
その需要が尽きることはありません。
もともと牛乳の保存性を高め運搬しやすいよう乾燥させたのが始まりであり、
日本にも古来から食されていたことが知られています。
チーズは牛乳を凝縮したような食品であることから
栄養価がとても高いことがよく紹介されます。
例えばビタミンAが豊富だから皮膚や粘膜の健康維持、
免疫力の向上にいいとか、ビタミンB2は脂肪燃焼に役立つので
カロリーが高めでもあまり太る心配がないとか、
タンパク質やカルシウム、鉄分なども豊富で
発酵食品の一種であることから乳酸菌も多く
腸内環境を良くするといったことも挙げられています。
発酵により乳糖が分解されることから
牛乳を飲んで下痢を起こす乳糖不耐症の方でも食べられる、
ミネラルがイオン化されているので吸収が良くなる、
といったメリットがあるようです。
また、チーズの脂肪が胃の粘膜を保護することで
アルコールの吸収を穏やかにしたりして悪酔いを防いだり、
脳から快楽物質のフェニルエチルアミンが分泌される、
といった特徴もあるようです。
育毛的にはビタミンやミネラルが豊富な食材ということで
それらを個々に取り上げることで良いとする向きがあるようです。
例えばビタミンAは皮膚の健康に関係しているから良いとか、
リジンが含まれてるからミノキシジルの効果向上に良いとか、
髪の原料となるタンパク質が多いとか、という感じです。
・食生活も認識もバランスを崩してはいけません
チーズは美味で世界中で人気がある食べ物であることから
メリット部分がとても強調されやすいもののひとつです。
つまりデメリット部分はほとんど語られません。
チーズの大きなデメリットはタンパク質になります。
タンパク質は体の構成要素で髪にも必要なことは誰でも知ってます。
それゆえ何をいっているんだ!と言いたくなるかもしれませんが、
タンパク質と一口にいってもいろいろな種類があります。
チーズを含め乳製品に含まれるタンパク質はカゼインというもの。
カゼインは動物性蛋白質の一種であることから
もともと人間は完全に消化することができないものな上に、
粘膜に糊のようにべったり張り付いて
他の栄養素の吸収を阻害する働きもあるのです。
(他にも悪性物質が細胞の奥に入り込むのを助けて
発がんを促進する特徴があることもわかっています)
消化に大きな負担を強いることになるうえに排泄もすごく時間がかかるので
人間にとってはマイナスにしか働かない代物なのです。
また、チーズは発酵時間が長いことから
乳糖不耐症に関しては牛乳やヨーグルトよりもリスクが低いですが、
加工する時間が長いぶんAGEsという老化物質の含有量が多くなります。
AGEsは終末糖化産物といってコラーゲンに張り付いて劣化させる
最悪の老化物質であり、主に血管と皮膚組織にダメージを与えます。
このようにいくらチーズのように乳酸菌など
栄養素が豊富で体に良さそうと思えるものでも
乳製品である以上とても注意が必要となります。
それらのリスクはいずれも間接的に髪へのダメージとなります。
皮膚の劣化はもちろん血管の老化は血流を悪化させ、
消化しにくいものが腸に到達すると腐敗が進み、
様々な有害物質が血液中に流れ出して血液の質を低下させます。
もちろんチーズが好きな人は多くいますので、
絶対に食べてはいけないとも言いにくいですが、
ただおいしいとか栄養価が高いなどのメリット以外の部分も
しっかり認識すべきなのではないかと思います。
どんなものでも食べ過ぎは良くない。
この言葉を常に意識してほしいと思います。
<他の乳製品と育毛を絡めた考察記事>
⇒チーズ(この記事)