実験で育毛効果を示したt-フラバノン|TGF-β1を抑制する

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t-フラバノンという花王株式会社が
独自に開発した成分があります。

それは西洋オトギリソウに含まれる
アスチルビンという成分を安定化させたもの。
(正式名称はトランス-3,4’-ジメチル-3-ヒドロキシフラバノン)

t-フラバノンには主に3つの働きがあります。

1・TGF-β1(ティージーエフベータワン)の活性化を抑制

TGF-β1とはトランスフォーミング増殖因子という
タンパク質の一種でヘアサイクルを狂わすものです。

少し薄毛のメカニズムをおさらいすると、
男性型脱毛症は男性ホルモン(DHT)が
男性ホルモンレセプターにくっつくことで発現します。

くっつくと毛乳頭細胞からTGF-β1が生成され
それが毛母細胞の分裂を抑制したり
アポトーシス(細胞の死)を引き起こしてしまいます。

t-フラバノンはTGF-β1を活性化を抑制してくれるので
髪の成長時期を短くさせない
、というわけです。


2・細胞増殖効果

毛母細胞にt-フラバノンを添加して
どう変化するかという花王の実験で
かなり増殖していることが確認されました。

無添加のものと比べて72時間で約2倍の違いが生じ
髪の長さも同じく倍ほどの違いが出ました。

3・接着分子の増加

皮膚と毛髪の間には接着分子というものがあり
それが髪を抜けにくくしています。

t-フラバノンはその分子を増やす効果もあり
ひっぱり強度が明らかに増したという。

男性型脱毛症である197名の男性に
t-フラバノンを30週間試す実験では
成長期の髪が増加し太さもでるという結果が出ており、
抜け毛の数も減少した人もでたようです。

ちなみに副作用に関する情報は今のところ発見できないため
かなり安全な部類の育毛成分であるといえる。
(育毛剤としてはフラバサイトやバイタルチャージが有名ですが
いずれも医薬部外品に指定されています)

よって女性でも使うことができます。

しかし男性型脱毛症ガイドラインでは
C1(用いてもよいが十分な根拠がない)
と分類されています。

たしかに花王の実験は信憑性が高いといえますが
その他の実験や研究の事例が少ないため
t-フラバノンはC1にされたのかもしれません。

今後の研究に期待したいところであります。