植毛密度の限界を深く考察 デンスパッキングの落とし穴

スポンサーリンク

植毛の密度にはもちろん限界がありますが
現在は満足いくまで仕上がる技術や
大体の目安が確立されています。

問題は技術的なことよりも伝え方にあります。

前回の密度に関する記事(820)では
基本的なことをお伝えしましたが
今回は違った視点で深掘りしていこうと思います。

・自毛植毛と密度の関係

まずは密度に関する基本のおさらいです。

自毛植毛といえど元々備わっている密度である
80FU(160本)/平方センチメートルを
再現することは難しいです。(日本人の場合)

理論上は手術を繰り返せば行けるような
イメージがあるかもしれませんが
毛穴は1mm四方に1つほどの割合であるので
手作業では限界があるのです。

しかし、その半分の密度さえ達成さえすれば
殆どの人が満足できることがわかっています。

1回の手術で達成できるとは限りませんが
2~3回ほど繰り返せば概ね達成できるほど
植毛技術は向上しています。

ちなみに世界の例を見ても
1平方センチメートルあたり
80~120本くらいがせいぜいのようです。

それでも割合的には60%前後なので
密度100%というのはかなり難しいのが
少しはおわかりになれるかと思います。

・超高密度移植は可能か

懸念すべきは各クリニックによって
密度に関する説明があやふやなことです。

近年はデンスパッキング(高密度植毛)という
技術も可能になってきています。

中には1平方cmあたり150本とか
200本もの密度で植え付け可能と
謳っているところもあります。

その数値は果たして本当なのかと
さきほどの例を見たら
誰もが疑問に感じると思います。

おそらく根拠となっているのは
チューブパンチの太さだと思われます。

それは移植毛を作るための器具のことで
皮膚をくり抜いて丸い穴を作ります。

その直径は技術が進むにつれて
細くなっていき、近年は1mmにも
満たないものもあります。

おそらく最も細いものでは
0.6mmほどになると思われます。

穴が小さいほど高密度に植えれるので
理屈的にはあってるように感じられますが
話はそう単純ではありません。

まず大前提として、
髪の毛は頭皮対して垂直には生えていません。

例えば前髪の場合は45度の角度で生えてるので
自然に仕上げるためには穴を斜めに
開ける必要があります。

そのためパンチを使用する場合、
穴の形は楕円になるので
パンチと同じ直径にはならないはずです。

さらに細かい点をいうと、
パンチの直径というのは
内径のことを指していると思われます。

中が空洞のパイプを思い浮かべると
わかりやすいですが、穴の直径と
パイプ自体の直径はわずかですが違いますよね。

だからパンチの大きさが0.6mmだとして、
移植穴(ホール)の大きさは直角に開けたとしても
0.6mmより大きくなると考えられます。

そして、植毛の手法でよく見られる複合植毛や
FUEのトレンド化、発毛率の問題もあります。

複合植毛とは大きなグラフトと小さなグラフトを
混ぜて行う植毛のことで仕上がりだけでなく
きめ細やかさでは純粋なFUTに劣ります。

そしてFUEは株の採取が難しいので
ドナーを傷つける恐れが高く、
機械を使うと更にそのリスクが増します。

その結果、発毛率が低下するので
高密度どころかという話になります。

FUTでも移植毛の全てが定着し、
発毛することはないので
近年流行りのFUEでは
尚更無理なことなのです。

・デンスパッキングの基礎知識まとめ

話をまとめると次のようになります。

・密度はオリジナルの50%程で概ね十分

・手術は何度繰り返しても
オリジナルの密度にするのは不可能に近い

・1平方センチメートルあたり
せいぜい100本ちょっとが限度

・上記の密度よりはるかに多くの
数値を見かけたら注意が必要

FUTでもFUEでも植え付け作業は共通してるので
分けて考えないといけませんが、
より高密度が達成しやすいのはFUTの方です。

今回の話を元にクリニック選びの
参考にしていただければと思います。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Evernoteに保存Evernoteに保存