にんじんのgi値はなぜ高いのか|間違った計測結果が世に浸透している

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gi値(グリセミック・インデックス)が高い食品は
血糖値を急激に上げてしまうものなので注意が必要です。

GI値が低く食物繊維を多く含む
野菜などから食べ始めることがとても重要になります。

糖分を多く取ると糖化が進んでしまい
育毛的によろしくない事態を招きます。

⇒糖化の恐ろしさについてはこの記事を参考に

しかし野菜の中にもGI値が高いと広く知れ渡っているものがあります。

それが人参(にんじん)です。

一般的にはGI値が80くらいといわれており
中には91にも達すると言われることもあります。

gi値は70以上が高いとされているので
数字だけみるとかなりの要注意食品に思えます。

しかしその数値は完全に誤りです。

たしかにニンジンには100グラムあたり
約10グラムの炭水化物が含まれていますが
その全てが糖分ではありません。

ニンジンは根菜類の一種なので
食物繊維が3グラムほど含まれており
GI値がそんなに高くなることはないのです。

そのため最近は40~60くらいではないかと
言われており立派な低GI値食品の1つとなるので
敬遠する必要は全くありません。

むしろ積極的に摂るべき食品になります。

人参は根菜類で唯一の緑黄色野菜の一つであり
栄養価が豊富で抗酸化物質である
βカロテンも豊富に含まれています。

⇒にんじんの良さについてはこの記事で紹介してます

なぜそんな誤った数値が広まったかと言うと、
初期の計測法に問題があったからです。

まずGI値とはブドウ糖を100としたときに
炭水化物を「50グラム」摂取したときの相対値です。

にんじんの糖質量はかなり少ないため
計測するには800グラム程摂取する必要があり、
それはかなり厳しいということでジュースにして計測したのです。

そのとき飲みやすくするためなんらかの糖分を加えた可能性があり
80とか85という高い数値を記録してしまったと思われます。

にんじんは炭水化物が多いことからgi値は野菜の中では高めですが間違った計測結果が世の中に浸透しているようです

ちなみにGI値は1981年のカナダで提唱されたものですが
当時の基準は現在のブドウ糖とは違う白パンにしており
131と明らかにおかしな数値が出ていました。

そして被験者も10人ほどと非常に少なかったようですので
かなり曖昧なものだったのです。

あとGIに関する世界的権威として知られる
シドニー大学のジェニー・ブランド・ミラー博士によると
人参は血糖値と脳にとても良い食品で血糖値を急上昇させたりしない
というコメントを残しています。

※具体的な計測法は不明ですがカナダ産のゆでた人参だと92、
オーストラリア産では41とかなり開きがあったようなので
原産地によってかなり異なっている可能性もあります。

さらにGI値の誤りは他にもいろいろあったので
少しずつ訂正されているのですが、なぜかにんじんは
現在もそのまま使われているという裏事情もあるのです。

そんなこんなで誤った知識が日本だけでなく
世界中で広がっているものと思われます。

⇒糖化は薄毛の回復を遅らせる怖いもの

⇒GI値の低い食べ物を基準にしましょう

⇒血糖値が上がらない食事の仕方

⇒野菜のgi値一覧

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